伝統的な技法を用いた本染め手ぬぐいに対し、新しい技術を使い、新たな顧客獲得に貢献しているのがプリント手ぬぐいです。プリント手ぬぐいはその字の通り、プリントタオルと同じ方法で作られる手ぬぐいということになります。
プリント手ぬぐいがどういう風に作られるのかというと、その工程はプリントタオルの顔料スクリーンプリントと同じです。シルクスクリーンでプリントしたい 文字やデザインの型を作っておき、それ越しに顔料インクを塗ることによって、生地にプリントをして行きます。スクリーンプリントは、生地に馴染むように印 刷されますので、ゴワゴワ感が出ることもありませんし、ペンキのように生地に乗っかっているオフセットと違い、手ぬぐいの風合いもそこねることはありませ ん。
スクリーンプリントは、日本の 友禅染・型染の型紙からヒントを得たイギリス人技師が、絹を使った印刷版を作ったのが始まりと言われています。絹(シルク)を使った印刷版(スクリーン) なので、シルク印刷とか、スクリーン印刷と呼ばれています。
スクリーン印刷の最大の利点は、どんな物にも印刷が出来ることです。
一説によると「水と空気以外なら何でも」と言われるぐらい汎用性の高い技法でもあります。
また、多色刷りにも強いのがスクリーンプリントの特徴です。
本染めの場合、よく出来て3色くらいまでなのですが、プリント手ぬぐいの場合、7色までの多色刷りが可能です。また、本染めの場合、多色を使うと色と色と が交じり合ってしまう「色ぶつかり」があるため、本当は多色刷りには向いていません。でも、プリント手ぬぐいの場合はその心配もありませんし、色もデザイ ンもハッキリと表現することが可能です。
ただし、プリント手ぬぐいにも製造上の難点があります。
それは、本染めのように、小ロットでの生産が出来ないこと。経済ロットを考慮すると、どうしても最低100枚からの発注でないと、難しいかもしれません。(これは、オリジナルプリントタオルでも同様です)
弊社でも、大口のお客様としてJリーグのチームからプリント手ぬぐいのご注文をいただいておりますが、Jリーグだと、一度に作る枚数もかなりの物ですから、こういったオーダーには、プリント手ぬぐいは最適と言えるでしょう。