名入れタオルの基本 名入れ(名入りタオル)とは

名入れタオルをいかにして活用するかをお話していきたいと思います。

まずは、「そもそも名入れタオルってどんな物なの?」ということが分かっていないと始まりません。
そこで、ここでは名入れタオルの基本についてご説明していきましょう。

日本国内のタオル製造拠点として、大阪の泉州と愛媛の今治があり、それぞれ特長があるということでした。

名入れタオルの場合、ほぼ泉州で作っているとお考え下さい。
なぜ泉州か?ということなのですが、まず大きな理由の一つにコストの関係があります。詳しくは次の項でお話しますが、泉州のタオルは今治のタオルに比べて、原価が安くなっています。
ですから、無料で配る名入れタオルには、必然的にコストの安い方ということになります。

それと、泉州のタオルは柔らかいという特長を持っているので、タオルとして使ってもらいやすいと言う目論見も少しはあるかも知れません。

こういった理由から、名入れタオルはほとんど泉州製ですが、一部中国、ベトナム産も登場してきています。
まあ、これもコストの関係からでしょうね。こちらも後ほど、じっくりと触れたいと思います。

そして、名入れタオルの基本色は白となっています。
実は他の色も存在はするのですが、圧倒的に白ですので、こちらもコストの関係からすると有利でしょう。それに、名前をハッキリ認識出来るという点でも、白が一番無難とも言えます。

次に印刷する場所なのですが、名いれタオルには基本的にタオルの機能を果たしているパイル部分と両端の方にパイルの無い平地と呼ばれる箇所があります。

名入れプリントはこの平地の部分に印刷を行います。
平地はタオルの両側にありますが、片側にのみ印刷をするというのが基本です。
そして印刷色ですが、これも基本形があり、紺色となっています。もちろん、他の色も可能ですが、基本外なのでこれまた割高となってしまいます。(これについても後ほど触れることにします)

まとめますと、

・名入れタオルの産地は大阪泉州。
・色は白。
・パイルの無い平地部分の片側に印刷するのが基本。(両端印刷も可)
・印刷色は紺色が基本。

とまあ、これが名入れタオルの基本となります。

「シルクスクリーンプリントとオフセットプリント」 オリジナルタオルの定番プリントタオルについて

タオルプリントの方法としては、シルクプリントとオフセットプリントの2種類があります。
主にプリントタオルで使われるのが、シルクプリントで、名入れタオルに使われているのがオフセットプリントです。

プリントタオルで使用するシルクプリントは、日本の友禅染・型染の型紙からヒントを得たイギリス人技師が、絹を使った印刷版を作ったのが始まりと言われています。絹(シルク)を使った印刷版(スクリーン)なので、シルク印刷とか、スクリーン印刷と呼ばれています。

シルク印刷の最大の利点は、どんな物にも印刷が出来ることです。
一説によると「水と空気以外なら何でも」と言われるぐらい汎用性の高い技法でもあります。
それゆえ、タオルのように完全な平面ではない物に印刷するには向いていると言えます。
また、多色刷りにも強いのがシルクプリントの特徴です。
多色のシルクプリントは、タオルの場合日本製はほとんどがオートですが、版を持ち上げてプリントするため、手作業で印刷する事も可能です。
Tシャツのプリントはこの手法を使うメーカーも多いようですね。
Tシャツの場合、プリントする範囲が限られているのと、生地自体が平面でシッカリしている物が多いので、プリントのインクで生地が縮んで次のプリントをするときに位置がずれるということは、まあありません。

タオルの場合は、オートの台(ベルトコンベアみたいな)に糊を付けてシッカリ固定するため 版がずれて色が重なることを防いでいます。
しかし、この工程を省いているところもあるので、そういうところだと品質面で問題が出やすいとも言えます。

それから、中国製の場合は間違いなくシルクプリントです。
手作業でTシャツのプリントみたいにやっている所が多いので、いい加減な工場だと、版ずれを起こしてしまいますから、よほど信頼のおける工場でないと、後々大変だと思います。
神野織物では、原則的に国内業者に依頼しています。

名入れタオルで多く使われているオフセット印刷は、一般的には平板印刷とも呼ばれ、平たい板の上に水が馴染む部分とはじく部分を加工しておきます。
こうしておいて、インクをその板にのせると、水が馴染む部分にだけインクが残り、それがプリントされるという仕組みになっています。
現在ではPS版と呼ばれるアルミ製の物が主流ですが、樹脂製の物も使われています。

樹脂製の物は、まるでハンコのようにペッタン、ペッタン押して印刷する方法です。
このやり方ですと、PS版のように細かい表現には弱いのですが、水を使わないので生地を汚したり、痛めたりする心配がありません。そのため、神野織物では、細かい表現の少ない名入れタオルのプリントについては、基本的に樹脂版を使用します。

機械自体はPS版と同じ機械を使いますので作業効率は落ちませんし、こちらの方がシルクプリントに比べ1色或いは2色までなら早くできます。このオフセットプリントの機械ですが、PS版や樹脂版をつけたローラーが行ったり来たりしてタオルにプリントします。
1枚プリントする毎にプリントしたタオルを取って新たに刷り位置にタオルの端だけセッ
トするやり方でとっても根気と手間が掛かります。ローラーが行ったり来たりするので
一応オートではありますが、基本は手作業です。
シルクプリントで名入れタオルをプリントする事も可能なんですが、一度版を持ち上げて新たにタオルをセットしてから印刷しますので、オフセットより時間が掛かるため、効率的ではありません。

その他に、名入れタオル専用の一色だけプリントする機械もあります。
これだと素人でもプリントは可能ですが、それでもオフセットプリントの熟練のスピードにはかないません。ちなみに、神野織物ではこの方式は今の処使っていません。

まとめ

シルクプリント
・水と空気以外はプリント出来るため、平面でないタオル印刷には向いている。
・比較的コストが高くなる。
・プリントタオルは基本的にシルクプリント。

オフセットプリント
・機械化が進んでおり、キレイにプリント出来る。
・シルクプリントに比べてコストが安い。
・名入れタオルは基本的にオフセットプリント。

 

実際に名入れタオルを発注するには

「名入れタオルの発注方法について」

ここではその知識を活かすための賢い発注方法や、名入れタオルの将来性についてお話しいきましょう。まず肝心なところとして、実際どのようにして発注すれば良いのか?という点について説明から始めていきますね。

名入れタオルを作ろうと思ったとき、一番最初にしなければならないことは、どのような文字を、どのような字体でプリントするのかということを決める作業です。これをデータ入稿と呼びますが、やり方としては2つあります。

一つ目は、私どもがお客様から内容をお伺いして、データ作成する場合。
そして、二つ目は、お客様がパソコンでデザインを作成して、私どもに渡していただく場合です。私どもですべて作成する場合は、お客様からプリントしたい文字を聞いた上で、どういった字体を使うのかサンプルをお見せしてご提案します。お客様からデータをいただく場合は、打ち合わせの時間はかなり短縮されます。

お客様でデータ作成をしていただく場合、通常よりも200円~500円程度割安でさせていただいております。(この金額は、他社の半額程度に抑えております)

ただ、私どもにも、タオルプリントを熟知したデザイナーがおりますので、すべてお任せ頂く方が、最終的に満足度の高い製品に仕上がることが多いです。

データを作成していただく場合、ご注意していただきたい点としては、縦8センチ、横25センチ以内におさめてください。このサイズが、名いれプリントの出来る最大のサイズとなります。この範囲内であれば、たとえワンポイントであっても、たくさん文字や柄があってもかまいません。

データが出来上がった段階で、一度プリントアウトして、FAXやEメールでチェックをしていただきます。この時にOKしてしまうと、もう後戻りが出来なくなりますので、最も神経を使う作業の一つでもあります。
私どもでも、「本当に大丈夫ですか?」という念押しをしますが、お客様でも本当にこれでよいか、じっくりと考えていただきたいと思います。

データ入稿が終わった段階で、プリント工場にてプリント用の版を製作します。
その後、実際にプリントを行います。

プリントの出来上がったタオルは、加工工場に運ばれ、のしをかけて、袋詰めされることになります。この「のし」なんですが、弊社の方で作成して加工工場に送ることになります。ですから、のしの内容についても、事前に私どもとお客様の間で打ち合わせをさせていただくことになります。

前章でもお話しましたが、のしのデザインや色を変えることは可能です。
でも、かなりイレギュラーな依頼ですので、その分はコストとして跳ね返るとお考え下さい。

袋詰めが完了したところで、名入れタオルの完成です。

大切なことなので、再度お話をしますが、
・タオルの基本色は白
・印刷の基本色は紺
・発注ロットの最低は10ダース(120本)
※これ以下でも可能ですが、最低ロットの10ダース分の単価を発注枚数で割った金額となります。

これらと違う条件になる場合は、通常よりも割高になるとお考え下さい。

名入れタオルも高品質製作の神野織物にお問い合わせ下さい。

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